Q&A コントラバストロンボーンについて


Q コントラバストロンボーンって何?

僕はアマ・オケでバスTrbを吹いています。最近、コントラバスTrb にとても興味を持っているけど、F管で、C、B管付きという事ぐらいしか知りません。どこのメーカーが出しているのか、マウスピースの値段などを教えて下さい。ちなみに、バスTrbはバックのセイヤーバルブでシルキー60の組み合わせで吹いています。

A コントラバストロンボーンはこんな楽器


   コントラバストロンボーンは質問にある通りトロンボーンの4度下のF管が主流で、B♭管(トロンボーンの1オクターヴ下)もありますがほとんど見かけません。ロータリーはE♭(or E)、B♭管付きが主流ですが、D、C管付きの楽器もあります。
 現在の日本ではコントラバストロンボーンを使用する事はあまりありません。ドイツなどではテナートロンボーン奏者がアルトトロンボーンを普通に持ち替えるように、バストロンボーン奏者はコントラバストロンボーンを持ち替え、そのような教育を受けます。アメリカではほとんど持ち替えずにバストロンボーンで演奏するようです。

 しかしバストロンボーンとコントラバストロンボーンの音色は明らかに異なるので(テナートロンボーンとバストロンボーンの違いのように異なる)、コントラバストロンボーンを使用した方が、断然響きが豊かになります。また、バストロンボーン以上に一発の音色だけで人を感動させ、説得できる包容力を持っているので、美しいコラールやここ一発のフォルテッシモに向いています。

 テクニカルな部分は、楽器が大きくポジションとポジションの距離が1.5倍位あるので細かいパッセージは苦手です。例えば、普通のトロンボーンの7ポジションがコントラバストロンボーンの5ポジションに相当します。バストロンボーンで常にF管を引いて演奏する感覚です。6、7ポジションは手が届かないのでスライドの支柱にハンドルと呼ばれる棒が付いています。しかし6、7ポジションで出す音はロータリーを引いて手前のポジションで出せるので、普段はハンドルを取っている人が大半です。

 コントラバストロンボーンを使用する曲は非常に少なく、ワーグナー作曲ニーベルングの指環、R.シュトラウスの作品(アルプス交響曲など)、現代曲(先日演奏したルイジ・ノーノ作曲「力と光の波のように」ではコントラバストロンボーンを2本使用する)位です。譜例を参考にして下さい。

 他にブラームスの交響曲1番4楽章のコラール、ドヴォルザークの交響曲9番「新世界」2楽章のコラールなどコントラバストロンボーンに持ち替えて演奏する場合があります。ブラスアンサンブルなどの室内楽では、コントラバストロンボーンの指定がある楽譜はほとんどありませんが、音域が低い場合などはコントラバストロンボーンを使用すると良い響きがします。

 さて楽器の入手方法ですが、すべてメーカーへの注文生産です。メーカーは主にレッチェ、モンケ、タイン、ロメオアダチ、などがあり、注文してから2~5年掛かります。値段は時価で約150万~200万円位です。中古品が市場に出回ることも2、3年に1本あるくらいです。購入したい時は東京や大阪などの楽器店(ドイツの楽器の輸入販売している店)に相談すると良いでしょう。  マウスピースは主にJKやティルツ、シュミットが製作しています。1万~2万位ですが、国内の在庫はほとんどありませんので、ドイツへの注文で1~4ヵ月掛かります。口径は29mm~31mm位で、バストロンボーン用とF管チューバ用の中間位の大きさと思えば分かりやすいでしょう。私はレッチェのチスリックモデルの楽器に、JKのKBP2Aの組み合わせで使用しています。
 バストロンボーン奏者 沼田 司 



ホームページ掲載の為の加筆、訂正。
現在は、楽器は注文してから半年~2年くらいです。値段は200万位です。また、マウスピースは在庫があれば2、3日で海外から到着します。いや~便利な世の中になりましたな~。

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